駐在を「普通」に楽しみたい人へ

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世間の憧れ?「駐妻」の現実

初めまして。

私は、ニューヨーク・マンハッタンで専業主婦をしています。

夫の駐在で2022年9月に渡米し、4歳の娘とマンハッタンで暮らしています。

このプロフィールを見て、どんな生活をイメージしますか?


  • 五番街とかセントラルパークとか散歩するんだろうな
  • おしゃれなカフェとか行くんだろうな
  • 英語を話せて子供はバイリンガルになるんだろうな

どれも私が渡米前に実際に友達からかけられた言葉で、

私もこんな素敵な生活を送れると思っていました。

「大変そう」とは誰からも言われませんでした。

いざ渡米してみると、理想とはかけ離れていました。

散策もカフェも英語も、楽しむ余裕なんか全くなく、

とりあえず一日一日を過ごすのに精いっぱいでした。

苦痛やトラブルを個別に数えたらきりがなく、

肉体的にも精神的にも疲労困憊でした。

3年目の今振り返ると、

あの時辛かった原因は、たった1つでした。

それは、

「普通」がわからなかった

ということです。

「普通」に暮らせないことの辛さ

”普通”、水道局に電話をしたら水が使える、

”普通”、豚肉はスーパーで100g150円くらいで買える、

”普通”、ICカードにチャージすれば電車に乗れる、

”普通”、子供用品はアカチャンホンポや西松屋で買える、

”普通”、不明なことは役所や保健所や近くの人にすぐ相談できる。

どれも、日本で暮らしていれば当たり前のことですよね?

この、当たり前だった”普通”が、

異国では急に”普通”でなくなります。


「水道をひねれば水は出てくるの?」

「スーパーには何が売ってるの?」

「そもそもスーパーってどれなの?」

「電車ってどうやって乗るの?」

「そもそも電車って安全なの?」

「子供用品はどこで買えるの?」

「わからないことは誰に相談すればいいの?」


そんな、日本では気にも留めないようなこと全てがわからず、

毎日毎日、いちいち調べて解決しなくてはなりません。

目の前の壁を手当たり次第に乗り越えていくその過程はまさに、

土を掻き分けて地面を進むもぐらのようでした。

「普通」がわからないということは、

自分の中に安心できる土台がないという、マイナスの状態です。

マイナスをゼロに持って行くための行動と時間は、

「こんな当たり前のこともできないのか」という自己喪失感につながり、

満足感や自己肯定感が得られません。

だから、「辛い」という感情につながるのだと

私は思いました。

「普通」を見つける180日間

私のニューヨーク生活も2年を過ぎ、

あの時悩んでいたことは全て”普通”になり、

マイナスだった状態はプラスに向いています。

この2年間の中で、最も辛かったと思う時期は、

最初の180日間

でした。

なぜ、最初の180日間が辛いのかは、研究でも明らかになっています。

異文化適応過程での②カルチャーショックによるネガティブな心理状態は、新しい環境に入って2ヶ月目から6ヶ月目、つまり180日までの間に一番現れやすいと言われているのです。(参考:北海道大学学生相談総合センター

出典:カルチャーショックと異文化適応(名古屋大学グローバル・エンゲージメントセンター支援チーム)

実際に私も、渡米から180日を過ぎると、

一通りのトラブルや課題は経験があり、

予想や対処方法の目処がついてきた印象がありました。

また、私は電車内の英語広告に対して、

最初は脳が受け付けていない感覚があったのですが、

180日を超えたある日突然、同じものに対しての負の感情がなくなり、

「あ、慣れてきたかも」と思えました。

つまり、

最初の180日間を乗り切ればラクになる

ことがわかります。

・・・180日間、長くないですか?

苦しんだ私からしてみると、

この期間は短くできると思うのです。

そのために一番重要なのが、

自分の”普通”を見つけること

です。

早く”普通”が確立できればそれだけ早くプラスに行くことができるからです。

なのでこのブログでは、

ニューヨークで生活をマイナスからスタートした私が

”普通”の日常を得た経験を記録します。

それによって、ニューヨークで生活を始めた誰かの

  • 「普通」の確立に貢献すること
  • 「辛い180日」を短くすること

ができたらいいなと思っています。

もちろん、たった一人のしがない主婦の経験に基づくものなので、

全ての人に当てはまるとは限りません。

他のブログやインスタなどでもたくさんの情報が得られます。

ですが、もし、

私が確立した「普通」の痕跡が、

これから地面を掘り始める新しいもぐらさんの一つの参考になれば、

私の苦労は無駄じゃなかったかなと思えるのです。

そんな自分勝手な理由ですが、

興味のある方は読んでいただけると嬉しいです。

ブログ執筆は始めたばかりで、

読みにくい部分もあると思いますが、

どうぞよろしくお願いいたします。

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