帰国が近づき、自分へのアメリカ土産を探していた。
アメリカと言えばジーンズ。ジーンズと言えばリーバイス。
日本でも人気のジーンズブランドだ。
ジーンズの中でもリジッドデニムという未洗いのジーンズは、履き込むことで自分独自の風合いを持つデニムに育てられる。
そこで、Levi’s定番501のリジッドデニムを購入して、これから育ててみることにした。
今日は、
- ジーンズの概要
- 購入したリーバイス501オリジナルセルビッジのレビュー
- 育成方法と目標
について記載してみたいと思う。
ジーンズとは?
まずジーンズとは、「デニム生地を使ったパンツ」のことである。
日本では「ジーパン」と言うが、「ジーンズ」に「パンツ」という意味が含まれているので、正確に言うと「パン」は不要ということになる。
デニムとは?
デニムとは、綿(コットン)を使って織られた丈夫な綾織(ツイル織)の生地のことである。
綾織とは、糸が斜めに交差する織り方のことで、布の表面に斜めの線ができるのが特徴だ。
綾織りはデニムだけでなく、チノパンやトレンチコート、スーツなどにも使われる。

デニム生地は、この綾織で、
- 縦糸(たていと):インディゴ染めの糸(青色)
- 横糸(よこいと):染めていない糸(白色)
を使って作られている生地である。
表は青いが、裏から見ると白いのは、この織り方の糸の見え方である。

このデニム生地には、
- 太い綿糸を高密度で織るため、頑丈で破れにくい
- 使い込むほどに風合いが増し、色落ちやエイジング(経年劣化)を楽しめる
- 縦糸のインディゴ染料は生地の表面だけが染まるため色落ちが生じ、「ヒゲ」「ハチノス」などの味わいが生まれる
という特徴がある。
リジッドデニムとは?
その中でもリジッドデニム(生デニム、ノンウォッシュデニム)とは、洗いや加工を施していないデニム生地のことだ。
そもそも一般的なデニムとは、すぐに使いやすい状態にするために、洗いや加工が施されている。
例えば、
- ワンウォッシュデニム → 軽く水洗い(ワンウォッシュ)され、リジッドデニムの硬さを少し取り除いたもの
- ストーンウォッシュデニム → 軽石(ストーン)を使って洗い、柔らかさと自然な色落ちを出したもの
- ヴィンテージ加工デニム → あらかじめヒゲやハチノスなどの色落ち加工が施されたもの
- ストレッチデニム → ポリウレタンなどが混紡され、伸縮性があるもの
などである。
以下の画像のような、新品の状態で淡色で破れやしわなどがついているジーンズは、購入直後から使い込んだ風合いで楽しめるように、洗いや加工がされているということである。

リジッドデニムは、このような加工が一切されていないものだ。

最初は糊がついているため硬く、ごわごわして履きにくいのだが、履きこむうちに体に馴染み、自分だけの色落ちを楽しめるのが醍醐味だ。
どちらが好きかは人によるだろう。
黒に近く、均一に染色されているリジッドデニムのジーンズの色を薄くしたり、しわをつけたりするのはとても時間がかかる(そこに魅力を感じることが多いのだが)し、思ったようにならない場合も多い。
なので、ジーンズを、自分の中のパンツラインナップの一部に入れるなら加工済みのジーンズでファッションを楽しみ、自分だけのジーンズを履くということに価値を感じ、時間をかけられるなら、リジッドデニムを買って育成することを楽しむ、という感じだろう。(育成するには、長期間履き続けなければならない。)
ジーンズと言えばリーバイス
アメリカでジーンズと言えば、真っ先に浮かぶのがLevi’s(リーバイス)だ(と思う)。
リーバイスは、アメリカがゴールドラッシュの時代(1850年頃)に、金を掘る労働者向けの頑丈な作業服として、ジーンズを生み出した。
1890年には製造番号が付けられ、501というモデルが誕生し、現在まで続く定番のジーンズとなっている。
日本では特にヴィンテージ復刻モデルが人気である。
アメリカでジーンズを買うにあたり、他のブランドも調べた。
アメリカのジーンズ三大ブランドと言えば、Levi’sのほかに、Lee、Wranglerがあるようだ。
Leeは比較的お手頃で、Levi’sよりもすっきりとした印象だ。色落ちを楽しむというよりも、すぐにおしゃれに履きたい人向けの加工されたジーンズが多い。
Wranglerは、カウボーイスタイルというかウェスタンファッションというか、なんというか西海岸っぽいデザインだ。カウボーイ向けのブランドなので、ブーツに合わせたスタイル(裾が広いブーツカットやブーツにインできるスキニーなど)が多い印象だ。
私は王道なデザインが好みで、色落ちを楽しみたかったので、Levi’sを買うことにした。
購入ジーンズ
レディースのリジッドをお得に
501® Original Selvedge Women’s Jeans – Dark Wash | Levi’s® USをオンラインで購入した。

理由は、レディースのリジッドデニムがこれしかなかったからだ。
また、リジッドデニムは日本円でいうと2万は下回らないことが多いが、そこまで高くはないのも購入の決め手になった。
Levi’sでは(アメリカのブランド全体に言えることだが)、比較的頻繁にセールがある。
20~30%オフになることも多々あるので、それを狙うと比較的お得に購入できる。
年明けくらいからこちらの商品は出ていたが、先日全品30%オフのFriends&Familyセールがやってきたので、約97ドルで購入した。
ちなみに日本のリーバイスで同じ商品を確認したら、17,600円(税込)だったので、150円換算で1500円程度はお得に買えたことになる。

さらに、2%だったがRakutenのキャッシュバックもあった。
サイズ
購入したのは、W25L30だ。
リジッドデニムは、洗うと縮むそうで、ジャストサイズより2インチ上がおすすめと書いてあった。
私の普段のサイズは、リーバイスの別のモデルのジーンズを履いたとき、W24だときつめのジャストでW25だとゆるめのジャスト。
ジャストより2インチ上のW26か、W25か悩んだ末、しばらくは洗わずに履きたいと思ったので、W25にした。
丈は、日本のリーバイスにはL32しかないが、アメリカにはL28,30,32の選択肢があったので、L30にした。
参考までに、平置きのサイズ感は、日本のリーバイスのサイトに書かれている表記とほぼ同じだった。

L30の股下長さは、ロールアップ前で大体77㎝だった。
参考までに画像を掲載しておく。





セルビッジジーンズは、布の端がほつれないようにミミと呼ばれるステッチがついており、ロールアップするとセルビッジのラインが見えておしゃれらしく、長めでもいいようだ。
現時点では、7㎝程度ロールアップしている。


着用感


ウエスト周り
少し緩めだが、縮むことを考慮するとあまりきつすぎなくて良かったのかもしれない。入らなくなったらおしまいだ。
初めてボタンフライのジーンズを着用して、最初は止め外ししにくかったが、2日目には慣れてきた。
腰を曲げてお腹にシワが入る姿勢になった時、ジップフライより食い込みが少ない気がする。
ボタンフライは時間がかかるので敬遠していたが、意外と快適なことが分かった。
足周り
こちらも少し緩め。元々、肉感が出ないように少し緩めで履きたかったので良い。
縮むことも考慮に入れている。
丈
選択後の縮みを考慮するなら、丈がもう少し長めでも良かった気もするが、あまり折り返し部分が大きいのは好みではないので、洗わない期間のことも考慮して、今のところはL30くらいで良かったかなと思っている。
ジーンズの育て方
洗わずに履き込む
洗わない、洗わないと言っているが、なぜ洗わないのか?
答えは、自分の「シワ」をつけたいからである。
未洗いの状態ではデニムに糊がついている。
これは製造過程での効率化や生地の扱いやすさの向上、輸送時の製品の保護を目的としているそうだが、この糊がついていることで生地のハリと硬さが維持されるため、自分の体の動きに合わせたシワが深く形成されやすいのだ。
また、未洗いではインディゴ染めも全く落ちていない。
履きこみながら動くと、シワの凸部分は摩擦やこすれにより色が落ち、凹部分には色が濃く残る。
これによりシワ部分の濃淡がはっきりする。
つまり、未洗いの状態で長く履くことで、自分の動きに合ったシワが、よりしっかりできるのだ。
ジーンズ界隈では、ヒゲ(前もも辺りのシワ)、ハチノス(膝裏のシワ)などとも呼ばれる。
洗うとどうなるか
最初に水洗いで糊を落として履きやすくする、という方法もある。
この方法のメリットは、縮みが出た状態で履き込むため、ヒゲやハチノスが一定の箇所に出やすいことだ。
リジッドでしばらく履き込んでシワをつけても、洗って縮んでしまうとせっかく作った自分のシワの位置が若干ずれてしまうらしい。
一方で、洗って糊を落とすとくっきりとしたシワはつきにくくなってしまう。
どちらがいいかは、人それぞれだと思うが、私は今回はくっきりとしわをつけたいと思ったので、洗わない方法を選択することにした。
なぜなら、5年ほど前に購入した桃太郎ジーンズを何も考えずに履いて洗濯していたら、あまりシワがつかなかったからだ。




ちなみに5年前に購入したこのジーンズは、以下のブログの5005-13SPという商品である。(現在は廃盤の様子)
出陣穿き比べてみました!|MOMOTARO JEANS MOMOTARO JEANS 大阪店公式ブログ
ブログの写真と同じようにほぼ黒のインディゴだったが、膝やお尻部分は色落ちし、全体的に青くなった。
だが、ヒゲやハチノスと言ったシワは、あまりできなかった。
理想のジーンズにするために
それよりも2年ほど前に夫が購入した桃太郎ジーンズには、シワがきれいについている。(ぎちぎちで履いているという要因も多分にあると思うが。)



個人的には、シワがある方がかっこいいなあと思った。
デニムの生地や着用サイズによっても、シワの出方は変わるそうだ。
同じデニムではないので同じようにはならないが、今回のデニムでは、この方のようにしっかりシワをつけることを目標にしている。
銅丹レガシィブルー経年変化|MOMOTARO JEANS MOMOTARO JEANS 岡山店公式ブログ
そのためには、1年くらいは洗わずに履く必要があるのである。
参考:MOMOTARO JEANS新定番の色落ち比べ|MOMOTARO JEANS MOMOTARO JEANS 岡山店公式ブログ
まとめ
アメリカと言えばリーバイスのジーンズということで、自分だけの風合いが出せるリジッドデニムをLevi’sで購入した。
洗わずに履き込むことでシワを深くつけ、理想のジーンズにしたいところだ。
今後も経過を見ていきたい。
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